それを用意する意味とは?
2020年 10月 30日
どうも、伍長ネリマニョンです。ご覧いただきありがとうございます。
秋も深まって来ています。夜になってシンと寒さが増しています。秋は大好きな季節なので気にならない
のですが、冬間近となって来ると支度や備え、生活のリズムにそれなりの構えが必要になるので、続くなら
このまま良い陽気の秋が延々と続いてくれることを願いたいものです。ごはんも美味しい時期ですしね^^
さて、この頃各地方自治体でその在り方に疑問を持たれて、何かと話題になっているのが『公用車』という
存在です。ちょっとコレについて私見を記事にしたいと思います。自治体の公式見解や使われている方々の
コメントなどが世間の感覚から大きくズレているのも驚きですが、そもそもこの『公用車』という存在自体
今まで疑問や改善提案が出ていなかったというのも不思議です。これほど誰の得にもならないコトに公費を
投入している、そして誰も気にしていない『そういうもの』という感覚で放置していた体制が何なのか?
数多くのお役所や要人の移動に使われている車種は大体『高級車』です。メーカーの名に恥じないように
慎重な設計・細かな気遣い・必要に応じた装備などなど、一般のそれでは必要なさそうな技術や装備を各種
組みつけた贅沢なモノです。当然それ相応の価格になる訳ですが、コレ自体を否定するつもりはないです。
要人ともなればスケジュールをこなすたびに大量の警備スタッフや警備計画が必要になります。それを民間
交通手段ですべて実施しようとなれば計画自体も複雑になりますし、そこにも相応の費用が掛かります。
それならば一つの『パッケージ』として移動出来た方が結果的には安上がりな訳です。もっと費用を抑えた
移動手段で行えば良いのでは?と思うのですが、無事に移動できるための装備には高額な費用が掛かるのは
認知しているので、一定の限界はあると言えます。警備方法もクルマ代以上に掛かるものですからね。
ところがですが。この『高級車』というモノ。実はメーカーにとっては有難くも栄誉でもない存在なのは
あまり知られていません。最近話題になった公用車『トヨタ・センチュリー』というのがありますが、皇室
採用もされている本邦最高級車である存在です。一台の価格が2000万弱、これに税金や保険料、運用費用が
くっ付いてきて、街中を走るころにはプラス100万位といったお金が掛かります。トヨタは儲かって仕方ない
と思われがちですが、実はこのセンチュリーってクルマは作って売れば売るほど大赤字の商品なのです。
何しろ他の商品ではまず採用しない部品と装備の塊なので、それだけでも生産コストが掛かります。さらに
たくさん売る車じゃないので生産システムがほぼすべて手作業です。しかもそれ専用の工員で無いと作れない
こともあって余計な人件費が掛かっています。それを全て含めると付けたプライスタグでは全く回収できない
『不良債権』のような存在なのです。他に目的があって止むを得ず赤字覚悟の商品を用意している事実。
これをわざわざ買って来るお役所は、その事実を知らぬままなんですね。実は他メーカーの高級車にも同様の
コトは良く当てはまります。スポーツカーなどもそれに近い存在です。
さらにコレを動かすための人員を役所内で専任常駐させていること。気の利いた自治体などでは民間企業に
委託というパターンも採っているそうですが、どうやらごく僅かのようです。ウィルス騒動以前から交通機関
には常に経営が厳しいという話も良く聞きます。市場経済活性化だの地域貢献型なんて良く言ってますが、
その割にはそういう部分に気が利かないのも、なんだかお間抜けなお話です。民間企業は条件さえ整えば
収入確保のための行動は惜しみなく出来ます。そして市場経済に直接的な効果を即効性を持って広げることが
可能でしょう。公平な制度整備が必要ですが、身内で何でも賄うよりもずっと費用抑制になると見られます。
そうして諸般の事情を全て鑑みたうえで『乗ってみれば分かる』と言っているのでしょうか?それならば返す
意見としては『自腹で用意しましょう』ですね。公私混同を間違えた要人の行く末は暗い未来が多いですが。
『とあるネリマニョン人の進化論』はまだまだ続きます!
by neri-magnon
| 2020-10-30 23:45
| Docにもクスリにもなる話